個人情報保護法には「いわゆる3年ごと見直し」に関する規定が設けられており、情報通信技術の進展や国際的動向等を踏まえて定期的に見直されることとされています。
個人情報保護委員会は、ことし1月9日に、次の見直しに関する制度改正方針を公表しました。
改正方針では「適正なデータ利活用の推進」「リスクに適切に対応した規律」「不適正利用等の防止」「規律遵守の実効性確保のための規律」という4つの柱が示されました。
「適正なデータ利活用の推進」では、個人データ等の第三者提供および公開されている要配慮個人情報の取得について、統計情報等の作成にのみ利用されることが担保されていること等を条件に、本人同意を不要とすることなどで、AI開発等のデータ利活用を促進します。
また、目的外利用、要配慮個人情報取得および第三者提供に関する規制について、取得の状況からみて本人の意思に反しないため本人の権利利益を害しないことが明らかな取扱いである場合は本人同意を不要とするなど、同意規制の緩和が打ち出されています。
一方、個人情報の不正利用に対する規制強化も図られ、「不適正利用等の防止」では、個人情報ではないが特定の個人に対する働きかけが可能となる情報の不適正利用および不正取得の禁止、本人の求めにより提供を停止することなどを条件に同意なく第三者提供を可能とする制度(オプトアウト制度)について、提供先の身元および利用目的の確認義務化等が挙げられています。
「規律遵守の実効性確保のための規律」では、個人情報データベース等の不正提供等に係る罰則について加害目的の提供行為も処罰対象とすることや、法定刑の引上げ、詐欺行為等により個人情報を不正に取得する行為に対する罰則を設けること、重大な違反行為により個人の権利利益が侵害された場合等への課徴金制度の導入などが挙げられています。
この改正方針を元に、個人情報保護委員会は、法案作成と国会への早期提出を目指すとしています。
出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック